一般財団法人 鎌田記念財団

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理事長挨拶

物流・ロジスティクスの未来を担う人材育成のために

 現代社会における物流・ロジスティクスの重要性は、単なる「モノを運ぶ機能」にとどまらず、あらゆる産業活動の根幹を支える社会的インフラとしての側面を有しています。国内外の経済活動が複雑化し、グローバル化が進展する中、サプライチェーン全体を見渡し、最適化を図る知見とスキルを持った人材の育成は、日本の競争力を維持・強化するうえで不可欠な要素となっています。
 
 一方で、急速な技術革新やデジタル化が進む現在、物流分野においてもDX(デジタルトランスフォーメーション)対応やAI、IoT、ビッグデータといった先端技術の導入が急務とされるなど、学際的かつ実践的な専門知識を有する人材への需要が高まっています。これに対応するためには、大学・大学院レベルでの高度な学術的研究と教育が不可欠であり、物流・ロジスティクスを学ぶ学生への支援が今まさに求められています。 しかしながら、こうした分野を志す意欲ある学生の中には、経済的な事情により進学や研究を諦めざるを得ないケースも見られます。
 
 特に、私立大学や大学院に進学する際の学費や生活費の負担は大きく、優秀な人材が機会を得られずに埋もれてしまうことは、社会全体にとっても大きな損失です。
 
 このような背景を踏まえ、当財団は、物流・ロジスティクス分野に関心を持ち、学術的・実践的に探究する国内の四年制大学生および大学院生に対し、奨学金を給付することで、その学びと成長を後押しすることを目的として設立致しました。 この奨学金事業を通じ、我が国における物流産業の健全な発展と公共の福祉の増進に寄与することを目指し継続的に取り組んでまいります。
一般財団法人鎌田記念財団
理事長(代表理事) 鎌田 正彦